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 自治労資料(国際比較)(2007春闘 良い社会をつくる公共サービスキャンペーン 推進
資料集)から、日本の医療について考えてみました。
 
 医師・看護師の数が足りない。これが今、地域で医師不足になる原因のようです。
 「賃金の低い外国から輸入すればいい」という意見もありますが、それで将来にわたって
解決するでしょうか。医療費が高くないのであれば、別の手段もあるのではないでしょうか
と思った次第です。
 以下資料。
 
   日本の医療費は本当に高いのか?
 
 日本は医療費後進国だそうです。
 
「日本は対GDP比総医療費支出の比較で、1996年には29ヵ国中21位、2004年は30ヵ国
中21位となっています。
 1人当たりGDPと1人当たり総医療費支出(2004年)を見ると、1人当たりGDPが
平均以上で、1人当たり総医療費支出が平均以下の国は、日本、イギリス、フィンランドの
3ヵ国しかなく、日本は、経済力(GDP)に見合った総医療費支出となっていません。
 また、1人当たりGDPと1床当たり総医療費支出(2004年)と1人当たり総医療費支出
と1床当たり総医療費支出(2004年)で見ると、日本は、1人当たりGDPが平均以上の
国の中で、1床当たり総医療費支出は最下位であり、また、1人当たり総医療費支出は平均
に近いのですが、1床当たり総医療費支出はもっとも低いグループと同等でしかありません。
 また、高齢化率と1床当たり総医療費支出(1996年と2004年の比較)で見ると、日本は
高齢化がいちじるしく進んだにもかかわらず、1床当たり総医療費支出は横ばいで推移して
いますが、高齢化率が平均以上の12ヵ国で比べても、日本の病床にかかっているコストは11
位にとどまっており、いかにも病床数の多さが医療費高騰を招いているかのように言われて
いますが、病床そのものに多くのコストがかかっているわけではなく、むしろ効率的に医療
提供が行われています。」
 
 
   日本における医師は充足しているのか?
 
 医師の絶対数が足りないようです。
 
「  国の変わらぬ医師養成抑制策
 1970年に旧厚生省は医学部の入学定員の削減について関係各方面に協力を求めてきた。
そして、97年6月には医師数抑制を閣議決定し、「医師過剰」に対する抑制を図ってきた。
 2006年7月には、@地域別・診療科別の医師の偏在や病院・診療所間の医師数の不均衡
の問題点を指摘しながら、A医師の退職などを差し引いても、年間3,500〜4,000人程度が
増加しているとの「医師の需給に関する検討会報告書」が公表されました。
 この報告書を受けた「地域医療に関する関係省庁連絡会議」は、@医師や病院の集約化・
重点化の推進などからなる「短期的対応」、A「医師の不足が特に深刻と認められる県」10
県のみ各10名と自治医大10名の合計110名を10年間のみ増やすという「暫定調整」など
からなる「長期的対応」から構成される「新医師確保総合対策」を2006年8月31日に公表
したのです。
 しかし、この「短期的対応」「長期的対応」のいずれも、「医師数の抑制」方針を変更し
ないで作成されているという、根本的な問題点を含んでいるものといえます。」
 
「   日本における医師数
 地域による「偏在」、診療科目による「偏在」が顕著となり、特に産婦人科医、小児科医
の不足が各地で深刻な問題を引き起こしています。小児科医師は微増、産婦人科医師は減少
方向にあります。
 政府は、日本の医師数は充足方向にあるとして「医師数の抑制」方針を変更していません
が、本当に充足方向にあるのでしょうか。
 04年当時で日本全国平均201人に対し、OECD諸国平均では290人ですが、直近のデー
ターでは、日本全国平均212人に対し、OECD諸国平均では310人といわれており、OE
CD加盟30ヵ国中(現在29ヵ国)27位と立ち遅れ、深刻な医師不足が引き起こされているといえる。
 ドイツ、フランスは高齢化率の上昇にともなって、もともと平均以上であった人口当たり
医師数がさらに増加しているのに対し、日本は、高齢化率がいちじるしく上昇しているにも
関わらず、人口当たり医師数は微増で高齢化に対応した医師の供給強化がまったく行われて
いない。日本は1人当たり総医療費支出1,000ドル以上のグループにおいては、人口当たり
医師数は最下位であり、国民を十分診療できる状態にない。」
 
 
   日本における看護師は充足しているのか?
 
 これも諸外国との比較から見ると無惨な状況のようです。
 
「   看護師不足を生み出すその他の要因
 都市部以外の地域での看護師不足は、今に始まったわけではなく、こうした地域では、看
護師不足という課題は、慢性的な問題として存在していました。
 その要因は、@医師と同様に地域偏在がある、A離職率が比較的高い、B働き続けられる
就労環境が整備されていないなど指摘されています。また、92年に成立した「看護師等の
人材確保の促進に関する法律」は罰則規定がないため、自治体、病院職場においても遵守さ
れていないことも大きな課題となっています。」
「  看護職員数の国際比較
 1人当たりGDPが平均以上の国において、人口当たり医師数は最下位でしたが、人口当
たり看護職員数はかろうじて平均以上となっています。人口当たり看護職員数は平均以上で
すが、1人当たり総医療費支出は平均値を下回っており、医師・看護師の賃金が低い。
 また、高齢化に対応した供給については、医師よりも看護職員のほうが進んでいる。
 しかし、平均値を上回っている何れの数値も特段に高いわけではなく、今後の看護職員の
養成や離職率の動向によっては、平均値以下に転落することが十分に想定されます。」